2010年1月4日月曜日

「長寿」を誇れる国に

日経1月1日

平均寿命が延びる日本。2つの見方ができる。世界がうらやむ長生き社会か、社会保険負担にあえぐ高齢社会か。表か裏か、明か暗か。答えは明らか―。長生きはいいことだ。

10年後。65歳以上人口は今の23%から29%に上がる。追いかけるように韓国やシンガポールも20%に迫る。中国・上海も3割が高齢者になる。世界最大の経済圏に育つ東アジアは巨大な「高齢者社会圏」となる。日本を見る目は真剣だ。

東京・築地の国立がんセンター中央病院。正月明けからアジアの患者が相次ぐ。がんが小さく、直せるうちに探す検診技術は長寿ニッポンの「最先端」。

2010年「長寿」を誇れる国にするのが理想だ。企業は新たな人材活用モデルを競い、国は先駆けて安心を立て直す。 先行きの医療や介護に身構え、日本人が死ぬまで使い切らない貯蓄は150兆円。
これは安心が見えれば動き出す巨額の潜在内需でもある。働く人が増えれば、社会保障の負担も和らぐ。

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